金沢・奥能登 蕎麦と酒そして青い海を巡る旅 (酒蔵編)宗玄酒造
2日目は、金沢でレンタカーを借り、能登半島をぐるっとひと回り。
日本海側を北上して、輪島から珠洲市へ。
本日の宿「のとじ荘」にチェックイン後、すぐに車でつれ合いと向かったのは、念願の宗玄酒造。
創業250年、能登杜氏発祥の蔵ともいわれ、能登杜氏坂本幸夫氏が長年勤められていた酒蔵。ドキュメンタリー映画「一献の系譜」でも紹介されていました。
栃木の蕎麦栽培でお世話になっている、古川修先生の著書「世界一旨い日本酒」やそのブログでも、宗玄酒造は取り上げられています。
宿から蔵までは車で5分。途中、田畑、神社、里山と、どこか懐かしい日本の風景を楽しみながら到着。とても海が近い。
宗玄酒造の蔵は、明和蔵、平成蔵、隧道蔵、と3つに分かれている。
「明和蔵」は 1768年創業。黒瓦の歴史的な建屋で、主に地元で飲まれている定番酒を製造。1階ではお酒や蔵のグッズなどの販売も行っている。
「平成蔵」は 4階建ての近代的な建物。主に大吟醸、純米大吟醸、吟醸、純米酒を製造。
「隧道蔵(トンネル貯蔵酒)」は 廃線となった「のと線」のトンネル跡を活用した天然の冷蔵庫で、お酒の熟成、保管に利用されている。
明和蔵の暖簾をくぐると、
宗玄のラインナップがずらりと並んでいる。
本日ずっと運転手だったつれ合い。
ここからは私が運転することにして、試飲をしっかりしてもらう。
宗玄のラインナップの中でも特に好きなのは純米無濾過生原酒。
冷酒でも常温でも美味しいけれど、お燗をつけるとさらに魅力が発揮される。
熟成にも強く、自宅の押入れで数年寝かせるという贅沢(?)な楽しみ方もできる。
(これがなかなか待てませんけどね(^^;)
キリコの模型。
珠洲市は8月上旬に行われたんですね。
能登のお祭り、キリコ祭り見てみたかった。
宿でいただくお酒やお土産もしっかりゲット。
閉店時刻も近づいているので、ご挨拶して帰ろうとした時、
「せっかくきたのだから」と、奥から川崎秀次常務が出てきてくださり、
ありがたい、蔵を案内してくださるという。
まず案内されたのは、4階建ての近代的な施設、平成蔵。
スリッパに履き替え、エレベーターで屋上へ。
思わず、面前に広がる富山湾の青さに声を上げてしまう。
左手には見付島(軍艦島)、能登半島の先端まで、
右手には富山の立山連峰まで見渡せる。
左下には黒瓦の明和蔵。
裏の山は蔵の所有にされたとのこと。
貴重な仕込み水の水質は大切に守られている。
平成蔵では各フロアごとに工程が分かれていて
4階が洗米、浸漬、蒸米
3階が麹室 酛場
貯蔵タンクからは酒のいい香りが漂ってきます。
2階 造られたお酒が一定の温度で貯蔵されている。
「多少の停電でも、しっかりした造りの宗玄はへこたれないでしょうね。」
つれ合いの言葉に、川崎さんも自信ありげな笑顔。
平成蔵を出て、裏の山側へ。
今は廃線になったのと鉄道のトンネル。
入口の鍵を開けて、手前のひもを引っ張ると、扉が開く。
いきなり圧倒的な冷気が蔵から押し寄せる。
昼間は38度越え、今も夕方とはいえ相当な暑さなのだが、
ここは別世界。
電気も使わないで、7度ぐらいの一定の温度が1年中保たれている。
日光が入らない自然エネルギーの貯蔵庫。
片側の棚に並ぶのはトンネル貯蔵酒。
隧道蔵オーナー倶楽部に入会すれば
年1080円で6本貯蔵熟成できる。
これならすぐ飲んでしまわずに、熟成が可能ですね~(^^;
トンネルはかなり長く、3つの扉で仕切られている。
最後の扉をひもを引っ張って開けると・・・
「のトロ」(奥のとトロッコ鉄道)が登場!
ここから、隣駅の恋路海岸駅まで、廃線のレールを復活させて
トロッコ列車が通っているんです。
乗車は、1回500円子供300円(要予約)。
ファンクラブのオーナーになると乗り放題。
今回は予約もしてないので乗れませんでしたが(^^;
隧道蔵とノロッコ、面白い試みですね。
昔からの明和蔵、近代的な施設の平成蔵、そして自然のエネルギーを利用した隧道蔵。
新しいお酒も、熟成酒も、これからも楽しみです。
宗玄酒造の皆さま、川崎常務、
そして今回の蔵訪問を繋いでいただいた古川修先生、
本当にありがとうございました。
宗玄酒造
« 蕎味 櫂(金沢) 初訪問 昼の蕎麦遊膳 金沢・奥能登の旅(蕎麦編) | トップページ | 金沢・奥能登 蕎麦と酒そして青い海を巡る旅 (宿編)のとじ荘 青い海と朝陽の見える温泉宿 »
この記事へのコメントは終了しました。
« 蕎味 櫂(金沢) 初訪問 昼の蕎麦遊膳 金沢・奥能登の旅(蕎麦編) | トップページ | 金沢・奥能登 蕎麦と酒そして青い海を巡る旅 (宿編)のとじ荘 青い海と朝陽の見える温泉宿 »
コメント