赤間茶屋あ三五（博多） 九州 蕎麦と酒の旅④ おまかせの小粋な蕎麦の世界

レンタカーを無事返し終え、旅の最後は博多の蕎麦で〆る。

赤間茶屋　あ三五

席の予約だけは２人分お願いしている。

団体のお客様と入替えに、一枚板のカウンターには我々と２人女性客のみ。

店主磯部さんとスタッフさんが２人。

帰りの飛行機の時間と、お酒をいただきたいことを伝え、

肴と蕎麦はお任せでお願いすることに。

（ここで予算も伝えた方が良いかも・・・(^^;）

「今日は６種類の蕎麦をお出しします。」と店主が予告して、

そのおまかせコースはスタート。

目の前で会話しながらも、手をすばやく動かし、次から次へと

一品料理を出してくる。

それが皆、酒呑みの心をつかむ、小粋なものばかりだから恐るべし。

会話に引き込まれながら、箸もどんどん進み、

そして盃も進む。

日本酒は２種類のみ。〆張鶴と天穏　純米。

まずは〆張鶴を熱燗でいただいて、あとはずっと天穏。

今回は九州の一番寒い季節を旅してしまったようだ。

熱燗の盃で指先を暖める。

葱の添えられた蕎麦みそ。

ふぐの皮の煮こごり

穴子は良くいただくけど、こりこりのふぐの皮もいいもんですね。

わさび芋

江戸蕎麦の定番は汁と山葵で繊細な味わい。

一枚目のあつもり用の蕎麦の汁　薄口

ゆず切り　あつもり

２枚目、３枚目の汁　濃口

さらしなそば

あおさ切り

筍の皮と蕎麦の実

ふきのとうのさらしなそば

峻烈な香りと味わい！

めかぶそば

さらしなにめかぶの酸味が合う。

揚げそばがき　さらしなそば

お餅みたいに香ばしい

湯葉のそば寿司

蕎麦と山葵漬けを湯葉で巻いている。

さらしなそばがき

揚げたさらしなのそばがきに、かけそばの出汁に粗びきそば粉で粘りを出した餡。

とろり香ばしいつきたてのお餅のような美味しさ。

花巻そば

海苔が厚目で艶やか。磯の香りが素晴らしい。

「さらしなそば」だからこそ楽しめる、汁と香りの世界。

残った汁が恐るべし・・

風味豊かな汁だけで、天穏が進む(^^;

もう十分満足している我々に。

「ここまでが前菜ね。」って、驚きの店主の言葉が！！

空港へ向かう時間もそろそろ近づいてきている。

穴子そば

香ばしく焼いた穴子の香りも調味料。

この汁もまた美味い！

出汁卵焼き

濃い卵の味わいの後に、出汁の味がじんわりと２度楽しめる。

辛味大根が出され・・・

天ぷら　

牛蒡、蓮根、むかご、百合根

どれもほっこり、素材の甘さを引き出している。

芝海老のかき揚　

海老を楽しんだ後の、残った汁がまた凄い。

旨味と香ばしさが浸み出しており、

この後、絶品のつけ汁に・・

十割そば　芝海老汁

風味もコシも良く、甘みもある。

さらしなもいいけど、こちらも素晴らしい。

鴨焼き　

素晴らしい鴨と、甘い葱。このタレも美味い。

しかしおまかせでお願いしたが、つれ合いと２人、少し怖くなってきた(^^;

一体いくらかかるんだ？？

まぁ朝、昼とコロッケ１ケしか食べてない。節約してきたから、ここではいいでしょ。

（それよりお土産買う時間も無くなってきたことが怖い・・・）

そばがき

なんとそばがき専用の鍋。確か浅草橋で買えるそうです。

辛味大根と汁でももちろん美味しいけど・・・

店主のおすすめ通り、鴨焼きの汁に付けて。

もう涙でそう。

鴨せいろ　さらしなそば

もう言葉は要りませんね。

焼きそばがき

先ほどのそばがきにかえしを塗って、こんな形でささっと・・・

そば雑炊　梅入り

やさしい出汁にほっとする。

二八そば

モチモチの食感。江戸蕎麦の真骨頂！

辛汁に辛味大根。

鼻を抜ける蕎麦の香りと食感、のど越し。

酔いしれました～。

そばぜんざい

もうお腹一杯なんだけど、これもペロリ。

甘くない、ふわり柔らかなぜんざい。

蕎麦湯

薬味と柚子を入れ、丁寧に別仕立て。

しばらく奥にこもっていたご主人の手には、

今書いたばかりの本日のお品書き！！

呑んべいには高くつきますが、後悔は無し(^^;

約２時間半の蕎麦のエンターテインメントを楽しみました。

ごちそうさまでした。

結局、空港までタクシー。鯖寿司と明太子とラーメンのお土産を速攻で買い求め、

飛行機に飛び乗りました。

これにて九州北部蕎麦と酒の旅は終了。（小倉・北九州番外編は時間切れ）

赤間茶屋　あ三五

赤間茶屋 あ三五