神田藪蕎麦(淡路町) 祝!10月20日再開。平成の神田藪蕎麦。
神田藪蕎麦
あの悲しみの焼失から、1年8か月。
旧店舗を修理しての再築は断念され、新店舗は鉄骨2階建て平屋造りの和風建築に生まれ変わった。
10月20日に再開が決まり、その準備を兼ねたプレオープンに光栄なことにご招待いただき行ってきました。
当日(10月5日)はあいにく台風18号が近づいており大雨。向かったのは、オフイスビルの合間に、情緒ある老舗がまだ多く点在している、神田淡路町。
鉄骨2階建てなんて、どんな姿になったかドキドキしますね。
その前に神田藪蕎麦の復習しますと、、
駒込本郷団子坂時代
かつて幕末の頃から営んでいた「蔦屋」の支店があり、竹やぶが多かったことから
「やぶそば」と呼ばれるようになったという。
「かんだやぶそば」は明治13年、初代の堀田七兵衛氏が
「連雀町藪蕎麦」としてやぶそばの支店を買い取り、創業されたのが始まりという。
大正~昭和 (平成25年まで)
大正12年関東大震災後、再建された建物はその歴史と風情から東京都歴史的建物に指定もされていた。
初めて訪れた時のこと、偶然にもブログに残している。今となっては貴重な思い出だ。
そして、これが平成の神田藪蕎麦。
ビルの合間のこの一画だけ、凛とした空気が漂っています。
板塀は無くなってしまったが、看板はそのまま。
庭はかなり狭くなったが、旧店舗の雰囲気、佇まいをしっかり引き継いでいる。
初代堀田七兵衛氏の像
「いらっしゃい~~」
開店とともに入ると、うぐいす色のエプロンの花番さんの声が響く。
木をふんだんに使った店内は広く落ち着いた雰囲気。
客席と厨房をつなぐ、あの帳場もそのままだ。
堀田康彦社長と大女将堀田ますみさん。
再開、本当におめでとうございます。
庭を楽しめる、小上がりもあり・・
これは新しい。
季節のそばもあります。(今回はまだ牡蠣そばのみ)
庭が良く見える、奥のテーブル席に腰を掛け、
江戸ソバリエの大先輩と同席させていただき、再開を祝って乾杯。
菊正宗
お酒には蕎麦味噌が付きます。
ピリッと辛味のある味噌に、細かく刻まれた牛蒡入り。
板わさ
厚く切られた、上等な蒲鉾。縦に2本切れ目が入っており、食べやすい。
鴨ロース
天だね
天抜き
箸を入れると小海老が顔を出す。
天だねは蕎麦汁と同じ濃いめの汁でキリッといただく。
天抜きは汁も楽しめるよう、吸い物のような甘汁。
せいろう
黒い漆のせいろ、そば猪口、そして、うぐいす色の蕎麦もそのままだ。
(個人的にはこのクロレラの緑はあまり好きではないのですが(^^;)
箸を入れると、一口分ふわり。
辛めの汁にちょっと浸け、ずずっと手繰る。
喉越しがいい。角が立っていて、食感もたまらない。
汁、蕎麦、汁、蕎麦と止まらない。
手打ちでない。十割でもない。
でもいいんだな。
汁と蕎麦の相性こそ、老舗の力。
少し湾曲しているせいろ。
蕎麦が取りやすかったのはこのせい?
卵とじそば
この卵とじは芸術的。火の通り具合も絶妙。甘汁もいい。
さすがです。
(蕎麦の色は温そばも緑色。)
牡蠣そば
こちらは写真だけ(^^;
蕎麦湯もたっぷり楽しみました。
ごちそうさまでした。
「ありがとう存じます~~」
花番さんと女将さんの声を受けながら、席を立つ。
最後に完成したばかりの2階を見学させていただきました。
階段の横には、うれしいエレベーター。
テーブル席。3部屋に仕切られた部屋からは・・
どの部屋からも庭が眺められる、素敵な設計。
うれしいポイント。
親子三代で安心して訪れることも出来ますね。
新しい待合。
江戸から大正、平成と旧店舗の絵も飾られています。
時を重ね、この新しい店舗が「街並みに溶け込んでいく」のを楽しみにしています。
ごちそうさまでした。
前回記事: かんだやぶそば(神田) 初訪問 江戸の情緒を味わう
創業明治13年 かんだやぶそば
千代田区神田淡路町2-10
お店のHP: http://www.yabusoba.net/
営業は10月20日(月)からの予定。
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