蕎麦きり さいとう(伊奈中央) 初訪問 念願の、燗酒に蕎麦三昧♪
蕎麦きり さいとう
お燗酒の好きな自分と、蕎麦屋を繋いでくれるきっかけになったお店。
もともと日本酒をお燗で提供してくれる居酒屋を探していた。どんぴしゃのお店を見つけたらなんとお蕎麦屋さんだった。蕎麦屋ってどんなところ?江戸蕎麦から蕎麦エッセイまで蕎麦関連の本を読みまくった。知れば知るほど蕎麦の世界は奥が深く面白かった。
昼からちょっと呑めるのもいい。時間を見つけて蕎麦屋巡りも始まった。
「いつかは さいとう」と、憧れ続けて、8年ぐらい経ってしまった。
さっさと行けばいいじゃん!って思われるだろう。
まず遠い、一人ではつまらない、仲間との予定が合わない、人気店で休日は混んでいる、平日はなかなか休めないなど、いくつかのハードルがあった。
「さいとうに行きたい」と思いを抱いているのに、なかなか実現できない蕎麦好きは結構多い。
先月のことだ。「行ってみたいんだよね・・」といつもの様に話したら、「行きましょう!」と即反応が。半信半疑でスケジュールを確認すると、偶然にもうまく合いそう。
「じゃあ14日の木曜日、開店時間11時半現地集合。」
いきなり、話はまとまった。
5名の蕎麦好きが大宮駅に集合した。
初めて乗るニュ-シャトル。乗り心地は少し不安定な感じがする。後で知ったのだがゴムタイヤで走っているらしい。約20分、車窓から見渡す風景は珍しく、遠足気分で眺めているうちにあっという間に到着。
伊奈中央駅は小さく見落としそうな高架下にある。しばらく大通り沿いを歩くと、交差点の反対車線に見えてくる石臼挽きののぼり。
店先には白い暖簾も出ている。
ドキドキしながら暖簾をくぐると、先客は無し。
フロアに花番さんが2名。「お好きなところへどうぞ」の言葉に甘え、小上がり、テーブル席とある中で・・
中央の大きな木目のテーブル席に腰を下ろす。
店主にご挨拶。
記念写真もついお願いしてしまう。
打ち場。
お品書き(日本酒 )
『冷蔵保存はしてない』ので冷酒はない。
冷や(常温)かお燗のみの提供。
『おすすめの日本酒』のコルクボードには
『どれもお燗がおすすめです。』の店主の一言が添えられている。
こんなに燗酒をお勧めするお蕎麦屋さんって、他には小平の吟さんぐらいだろうか?
いただきたいものはたくさんある。お酒ももちろん、呑む気満々。
「穴子は絶対はずせないよね~」、あれもこれもと、お品書きを見て気持ちは空回り。
結局、店主にお任せでお酒も、肴もお奨めをお願いすることに。
提供されるお酒はすべて熱燗。
まずは、
生もとの『どぶ』 純米にごり酒 (久保本家 奈良)
穴子の煮こごり
嬉しい。どぶに煮こごり、ぴったんこ。
舌にのせると、じわり溶ける。煮こごりからは、ふんわり柔らかい穴子。独特のくさみは無い。有明海産とのこと。
玉子焼き。
久喜市の生みたて卵使用。
ふんわり、ボリューム感に圧倒。甘さ抑え目、出汁たっぷり。
美味しい~。
睡龍 生酛純米 19BY (久保本家 奈良)
燗にすればするほど美味しいお酒って、ここの蔵のお酒ではないかしら。
玉子焼きに合うんです。
ここで内臓系の裏メニューを店主にリクエストするメンバー。
恐るべし。
(通常はありません。)
たまたまに手に入った羊のスジ肉を煮込んでつくった、
羊と豆のスープ。
味付けはクミンだけというが、とても滋味深い。
睡龍によく合います。
肉は柔らかく美味しい。独特のにおいはほとんど無い。
合鴨のロース。
このミディアムレアな焼き加減。グッときます。
柔らかくジューシーな味わいには・・・
小笹屋 竹鶴 大和雄町 純米原酒 (竹鶴酒造 広島)
どっしりした存在感のあるお酒が良く合います。
とり皮の八丁味噌
これ名古屋のどて煮に似ています。
卵をくずして、柔らかく煮込まれたとり皮、豆腐、こんにゃくを絡めていただきます。
見た目はくどそうですが、意外にさっぱり、マイルド。
和風デミグラスソース。
くせになりそうな、深~い味わい。これには・・・
ひこ孫 純米3年熟成 (神亀酒造 埼玉)
もともと1年以上寝かせる蔵。3年寝かせるからひこ孫。
絶妙に合います。
穴子の天ぷら
これもいただいてみたかった~。三つに切った大きな穴子はホクホクの美味さ。
ふきのとうとかぼちゃ。
ループを描いているのは穴子の骨の素揚げ。カリッと香ばしく美味しい。
これには・・
神亀 純米辛口 (神亀酒造 埼玉)
いつまでもいただいていたい気持ちをグッッと抑えて、そろそろお蕎麦をいただきましよう。
せいろの部
せいろ2枚 、十割せいろ2枚、かけ1枚、鴨南蛮1枚。
4種類の蕎麦を5人で分けていただくことに。
(わがままばかりですみません)
汁と薬味。
汁はきりっと辛く出汁の効いた、男前の汁。
せいろ 北海道音威子府産 外二。
(5人分に小分けにしてもらっています。)
写真ではうまく撮れてませんが、うぐいす色。蕎麦の香りもムンムンとします。
しっかり茹で、水で締めた蕎麦はしっかりコシがあり程よい食感。
のど越しもいい。
十割せいろ 北海道音威子府産
(5人分小分け)
ピンが甘くてすみません。少し濃いめのウグイス色。
一口いただくと、蕎麦の味が濃い。挽きぐるみの微粉、香りもいい。
噛んで味わうと甘みがじわ~っと、浸みだしてくる。
かけそば
蕎麦は外二。この甘汁がいい。
雑煮の汁のような上品で滋味深い味わい。
出汁はゴマ鯖節と宗田節を厚削りにして時間をかけて取ったとのこと。
鴨南蛮。
鴨はフランス産バルバリー種。
澄んだ汁に、じわり鴨の旨み。やはり美味しい。
お酒をいただいた後の体に沁みるよう。
気がつくと最初に入って、一番最後の客となっている。
あっという間に時間は過ぎてしまった。
嬉しくて、楽しくて、美味しくて、、、野暮は許してね。
ごちそうさまでした。
ご一緒いただいた二人のTさん、Mさんありがとうございました。
また、平日にゆっくり訪れたい。あのニューシャトルに乗って・・・
蕎麦きり さいとう
(おまけのお品書き)
ランチメニュー
おつまみ・甘味編
せいろの部
種物・ごはんの部
« 蕎麦処 くりはら(下北沢) 初訪問 こだわりの十割と手作りの温かさに魅了 | トップページ | SOBA FORUM 2013 女性がお蕎麦屋さんに求めているもの? »
この記事へのコメントは終了しました。
« 蕎麦処 くりはら(下北沢) 初訪問 こだわりの十割と手作りの温かさに魅了 | トップページ | SOBA FORUM 2013 女性がお蕎麦屋さんに求めているもの? »
コメント