keiむさしのtwitter

無料ブログはココログ

« あさだ(浅草橋) 初訪問 粋な老舗にあたしゃ惚れたよ♪ | トップページ | すず季(初石) 初訪問 天日干し 手挽き田舎ざると生粉ざる »

2012年6月17日 (日)

玉江(駒込) 初訪問 そばづくしのおもてなし

Dsc_3424

一日一組。(4名以上から)。

予約を入れても1~2年先までなかなか順番が回ってこないという、駒込の全日予約制のお店、 手打ちそば玉江。

個人では行くのはほぼ諦めていたところ、笑ィ八会 Iさんが申し込まれていた予約が6月に取れ、めでたくそば会の企画となった。同期を中心に、江戸ソバリエの諸先輩方、憧れのブロガーさん含め、総勢16名、平日の夕方、駒込の小さなお店に集合する。

わくわくドキドキしてこの日を待ちわびていた。もちろんノー残業、ほぼ定時退社。最短コースで電車を乗り継ぎ駒込を目指す。

駅からはわかりにくく、不安な道のりだったが、偶然知り合いと合流。商店街を抜け、細い道を10分も進むと、マンションの一階にともる小さな明かりと看板が見えてくる。

Dsc_3425

靴を脱いで中に入ると、15分前。すでに半数は席につかれている。

白木を基調とした明るい店内。自宅のリビング一室を改造したような小さなお店。

8名掛けのテーブルが2つ並んでいる。

今日はこの席が満席になる。開宴前にご主人中村さんにご挨拶。

初めてお会いする緊張感もすっと消えてしまうほど、穏やかで優しいお人柄。

Dsc_3430

テーブルには「日付」、それぞれの方の「名前」が入った本日の献立が、席表代わりに置かれている。

18時半皆そろったところで、乾杯のご挨拶。

ここで玉江のお店の名前の由来を知る。店主のご出身は埼玉県久喜市。

「玉」は埼玉から、「江」はもともと久喜市に合併する前の江面村から一文字ずつ取ったとのこと。ご主人はその久喜市の畑で蕎麦の栽培されているとのこと。

Dsc_3433

乾杯のビールを飲んで、驚きの声が上がる。瓶ビールがやけに美味い。

答えはこのグラス。きっちり冷やした錫(すず)のグラスだ。

グラスが変わると、いつもの瓶ビールがこんなに柔らかく美味しくなるなんて♪

「このグラス欲しい~!」

Dsc_3435

焼きみそ

ほんのり甘めの西京味噌に、蕎麦の実、さまざまな香味野菜が入っている。

炒った埼玉県産のゴマも入っている。

Dsc_3438

そばサラダ

「下から混ぜてお召し上がりください」と供されたサラダは細切りのしゃきっとした大根、玉ねぎの上に蕎麦のスプラウト、揚げ蕎麦が乗り、さっぱりしたポン酢風のドレッシングと混ぜていただく。揚げ蕎麦でコクが加わるのがポイント。

Dsc_3439

出羽桜 一耕

(お酒は今回は2升付)

Dsc_3463

各テーブルにお酒の注がれた片口が置かれる。

Dsc_3470

出羽桜、久保田、八海山と飲み進む。

料理に合う、すっきりした飲み飽きないお酒が多い。

「自由にやってください」と置かれているので、ついつい飲み過ぎてしまいそう。

ホームパーティーのような感覚で、右や左のテーブルの方と(蕎麦の話ばかりですが・・)会話も盛り上がる。

Dsc_3448

焙炉(板わかめ)

気が付かなかったが、部屋の明かりと思いきや引き出しから出てきたのは

焙られたわかめ。

Dsc_3445

カラリと水分が飛ばされ磯の香りがふんわり。塩味がしっかりしていて、海苔のような感覚でぱりっといただける。いい酒の肴だ。しかもたっぷりがうれしい。

Dsc_3441

そばクレープ(4人前)

見事なまでに切り揃えられた胡瓜、葱、貝割れ大根、錦糸卵。

滑らかに薄く焼かれたそば粉のクレープ。

Dsc_3444

肉みそが添えられる。

この味噌は見た目ほどにしょっぱくない。お聞きすると豚肉と野菜がたっぷり入っているとのこと。中華の豚まんの餡のような深みのある味わい。

Dsc_3452

いっぱいのせて・・っって、のせ過ぎ?

Photo

ありゃ、はみ出しちゃった。野菜もたっぷりいただける。

薄いけど弾力がある皮、ちょっとやそっとじゃ破れない。

これ家で出来たら、手巻き寿司みたいで楽しいだろうな~。(ホットプレートで出来るかな?)

Dsc_3455

早そば

「そばがきですか?」とご主人にお聞きすると、「そば粉に何も入れないそばがきとは違う。」とのこと。

長野の郷土料理の一つ。お腹が空いた時、ご飯替わりにすぐ(早く)食べられるそばという意味だそう。中に大根が細切りを入れてそばを掻いてある。とても滑らかだ。

Dsc_3456

温かいそば汁に刻み海苔と葱、そして山葵でキリッと引き締められ、なんとも美味い。

これはそば粉と大根があれば短時間で出来る。

そば切りが出来ない私だが、これなら挑戦できるかな?

料理を一品一品運んで来られるご主人は、その都度、惜しみなく、気さくに料理のことを話してくださる。

Dsc_3467

鴨の南蛮漬け

じゃじゃじゃ~ん。大皿にこんなに食べていいの?ってくらいたっぷり載せられた鴨肉と葱。これで4人分。

一口いただくと・・・や・わ・ら・か~い♪

甘酸っぱい南蛮酢がまたいい。もちろんこんがり焼いた香ばしい葱も♪

鴨はももの部分。なんとそば粉を両面につけてかりっと焼いているとのこと。

肉っ気が少ないそば料理の中で、豪華でボリュームある一品。

Dsc_3471

そば法度

寛永19年の大飢饉の時、そばは贅沢だとして禁止になった。

そば切りは殿様しか食せなかった。

Dsc_3478

そんな中で、南部地方で生まれた、そば粉を食べる料理法だった。

けんちん汁のようだが、肉も、油を一切使っていない。

野菜からでたうま味が滋味深い。平べったいそばと一緒にいただく素朴な料理。

Dsc_3477

にごり酒

「あれ?まだ飲んじゃっていいの?」

「じゃお水も。」

と、お願いすると

冷蔵庫からピッチャーに入った、鮮やかな黄金色の韃靼そば茶を出してくれる。

これがまた美味しい。

Dsc_3483

そば掻き揚げ

カラリと香ばしく揚られ、中はふんわり柔らかいそば掻き。大根おろしをたっぷりのせて甘目のそば汁をたっぷりかけていただく。お腹がそろそろいっぱいになってきたけど、一口サイズなのがうれしい。さっぱりペロリといただいてしまう。

Dsc_3484

なすのそばみそ掛

揚げたなすに、そば味噌がたっぷり。

この甘辛い味噌、また酒肴になりますね~。

Dsc_3489

早そば揚げ

これは残った早そばをカラリと揚げたもの。お品書きにはないサービスがうれしい。

中はとてもふんわり。早そば、恐るべし、二度おいしい。

Dsc_3491

〆のそば。

汁。

Dsc_3492

薬味。

Dsc_3493

藻塩。(そば用に)

Dsc_3496

せいろ。

埼玉県久喜産 常陸秋そば。

端正に切り揃えられた細打ちの見事なそば。ふわりと飛び込んでくるそばの香りがうれしい。そばの存在感がしっかりしていて、そのままで美味しい。添えられた藻塩を付けながらズズッと、いただいてしまう。

Dsc_3499

田舎そば。

うれしいお代わりは、田舎。

玄蕎麦の星もところどころに散る、濃い色のお蕎麦。

のど越しはせいろの方が良かったけど、こちらもまた楽しい。

辛み大根の入った汁によく合う。

Dsc_3500

そば湯はやはり落ち着く。

薬味も全部入れていただきます。

Dsc_3502

デザート

レモンリキュールのジュレ。

細かく砕かれた香ばしいそばの実とプルンとしたジュレの食感の違いが、面白い。

さっぱりした大人の味わい。

Dsc_3519

韃靼そば茶

美味しくてルチンもいっぱい。温かいお茶にホット一息。

誰かの家に招かれたような、もてなしの温もりを感じるこの空間。

素朴で心にしみるそば料理の数々。

ごちそう様でした。また来年(または再来年?)いただけたらいいな。

I様、今回も楽しい企画ありがとうございました。

ご一緒いただきました皆様ありがとうございました。

Photo_2

手打ちそば 玉江

文京区本駒込5-34-6

電話:03‐3828‐0654(事務局)

予約専用:03‐5814‐0977

FAX:03‐3828‐1844 

全日予約制  

« あさだ(浅草橋) 初訪問 粋な老舗にあたしゃ惚れたよ♪ | トップページ | すず季(初石) 初訪問 天日干し 手挽き田舎ざると生粉ざる »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 玉江(駒込) 初訪問 そばづくしのおもてなし:

« あさだ(浅草橋) 初訪問 粋な老舗にあたしゃ惚れたよ♪ | トップページ | すず季(初石) 初訪問 天日干し 手挽き田舎ざると生粉ざる »

2020年6月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30